スピルバーグ・ユニバースのクトゥルー神話

 あるセールスマンが出張のため車でハイウェイを走っていると、後ろからトレーラーにあおられ追突されそうになる。
 必死で逃げるセールスマン。トレーラーは崖から転落し炎上する。
 警察が残骸を調べると、その中から古代文字が刻まれた石版の欠片が出てくる。
 一方、とある観光地のビーチでは人喰いザメがあらわれパニックになっていた。
 ハンターが仕留めたサメの胃袋を調べると、そこからも古代文字が刻まれた石版の欠片が出てくる。


 ミスカトニック大学で考古学を教えているインディ・ジョーンズ教授のもとを政府職員がおとずれ、二つの石版の欠片を見せ、その出所の調査を依頼する。
 インディはその石版の文字が南米のある遺跡特有のものと突き止め、調査に行く。現地で謎の金髪美女と知り合う。
 遺跡を調べると邪神の彫像が見つかる。だがその直後、謎の武装集団に襲われ彫像は奪われてしまう。


 大学へ戻ったインディはFBIからの報告で、トレーラーが暴走したのは、ある宗教団体のために荷物を運んだ帰路だったことが判る。その宗教団体の施設が人喰いザメがあらわれたビーチの近くにあるのだ。トレーラーが運んでいたのは海底調査用の機材だった。
 インディは大学図書館の資料で南米で目にした彫像を調べ、それがクトゥルー像ではないかと考える。
 宗教団体の施設を調べに行くインディ。そこで南米で会った金髪美女と再会する。彼女はCIAの調査員だったのだ。
 そこへまた武装集団が襲ってくる。かれらは宗教団体に雇われた傭兵部隊らしい。インディは銃弾を受け意識を失う。


 気がつくとインディは、傷の手当てを受けていた。彼を助けたのはアマチュアのUFO研究家のグループだった。
 かれらは宇宙からの謎の電波を受信し、UFO召喚の儀式を行っているのだった。
 かれらの得た情報によると、宗教団体は海底から輝くトラペゾヘドロンという神秘的な物体を引き上げた。その作業中に観光客を近寄らせないために、石版の欠片を使って人喰いザメをコントロールしていた。トレーラーの運転手も秘密を守るため処分したのだった。
 宗教団体は、輝くトラペゾヘドロンの力を使ってクトゥルーを召喚しようとしているらしい。
 捕らえられた金髪美女はクトゥルーへの生贄にされるだろう。その儀式が行われるのはインスマスという海辺の町だと教えられる。


 電波障害で無線が使えず、インディは一人でインスマスへ向かう。
 何とか金髪美女は助け出すが、深きものどもに包囲されて町から脱出できない。その上、海上には召喚されたクトゥルーも姿を見せている。
 もうだめか、と思われたとき、空に巨大UFOがあらわれる。UFO研究家の召喚儀式が成功したのだ。
 UFOからの光を受けると、深きものどもは体が溶け出し逃走する。クトゥルーもUFOから光線で攻撃され沈んでいった。


 ……というわけで、『レディ・プレイヤー1』を見たので、考えたスピルバーグ・ユニバースのクトゥルー神話でした。